日本カトリック正平協
ゴーセンス神父
2月8日〜10日の週末の間に行われたカトリック正義と平和協議会の2008年会議に参加するために東京に上った。朝の「のぞみ」の到着後、明大前に行ってオリエンスで働いている同僚と食事し、8年ぶりに会わなかったコレーン神父と一緒に神田川沿い6キロの散歩道を話しながら歩いた。夕方に四谷に移り、午後6時半から幼なきイエス会のホールできくち ゆみさんの講演会「9・11から始まる私の平和活動」に感動した。二人の子供を持っている40才代のお母さんは環境問題をライフワークにしているが、米軍がイラクに突入しないようにN.Y. タイムズに全面報告を載せるために一ヶ月で一、七〇〇万円を集めることができた、ちゃきちゃきの江戸っ子だ!戦争が始まった当日に彼女の訴えがやっと米紙に出た。午後9時から塩見に移り、中央協議会の会館に20名泊まることができた。参加者は全国から集まった教区の担当者(半分は信徒の方、大阪から全国集会大阪大会の事務局長三木仁彦さん)と修道会や宣教会の50名以上で、他の人はビジネスホテルに泊まった。
土曜日の早ミサ後、午前中様々な委員会の報告を聞き、午後に8つのグループに分けて審議項目について分かち合い、テゼーの聖歌を歌いながら主なポイントを共同祈願の形で全体に伝えた。夜の交流会でゆっくりと全国の人と出会い、夜中のコミニュケーションをもって親しくなった。日曜日の午前中、今年のメーン・イベントに関する説明と2008年度の予算と活動計画は検討された。松浦担当司教は創造的な派遣ミサを司式して年に一回の会議を結んでくださった。
さて、どういうことを学んだかと皆さんに聞かれると、まず少数宗教団体なのに、日本カトリック教会が東京で社会問題に取り組む委員会とワークグループをたくさんもっていることだ。独立している組織があれば、ネットワークにつながっているものもある。たとえ、前者は社会司教委員会を始め、10教区と12修道会と宣教会のそれぞれの委員会、東ティーモル専門委員、環境問題部会、ピース9、毎月に官邸の前でエキュメニカルの祈り会、森を守る会、死刑廃止を求める部会。後者は、たとえパックス・クリスティ、日本キリスト教団(NCC)との協力による平和を作り出す宗教者ネット、平和を実現するキリスト者ネット、靖国神社問題委員会、原子力行政を問い直す宗教者の会、「死刑を止めよう」宗教者ネット、女性委員会、宗教者九条の和。
私が参加した分科会は地方の活動についての情報交換の場で、生の声ではじめて聞いたことは、内モンゴルで開発のせいで水俣病が生じないような長野大学教授による技術提供、京都女子大で学生が正義と平和に取り組めるようにベテラン・シスターによる福音的な動機付けの授業、埼玉県にある音楽大で天皇制に関する読み合わせの学習会、クラスター爆弾の生産へのSMBC銀行による投資問題、雇われている人々の3分の1の賃金が派遣会社に40%まで取られてしまうから格差の拡大だった。やはり、多様性に富んでいる普遍性があれば、カトリック正平協が、小さくても、善意の人との協力によって意外な影響を及ぼしていることも私は悟った。
今年の啓発活動の重点は洞爺湖サミット(七月)、平和旬間(八月)、大阪大会(九月)、188殉教者の列福式(十一月)、世界人権宣言の60周年(十二月)である。裕福な国々が自分の経済を守るためではなく、世界の圧迫されている人をはじめ、皆の公益のためにG8が尽くしてくれるように司教のメッセージは準備中である。また、WCRPの他宗教者と共に温暖化防止対策として食物の30%の自給率しかもっていないこの国でも地域で自産と自消を増やすことによって運搬を減らし、省エネとCO2 の削減に役立つ提案を発表するつもりだ。又、二〇〇〇年に国連で約束されたように二〇一五年までに貧困を半分に減らして開発目標の実行を訴え、バイオ燃料に対する投機的な取引をやめ、米軍の核兵器の新機構いわゆる「コンプレックス2030」軍事産業の計画を中止するように呼びかける40ページのパンフを発行する予定だ。
絶対主義的な国政によって死刑となった子供を含む殉教者を列福するに際し、譲れないものは何であったか、又、現代において世界の悪構造と中央権力主義に対して何を守るべきかを祈りながら改めて見分けるべきだ。信教の自由にもかかわらず、たとえば君が代と日の丸に関する裁判を起こしている教諭の良心は尊敬されていないことは明らかである。エコの家計簿、又は各施設のCO2の「足跡」を計算するためのマニュアル、又は自分の地域でピース9のメンバーに出会いの場を提供すること、又は少なくてもカトリック系学校で司教団が社会問題を取り上げているメッセージ、人権宣言と共通財産としての9条を勉強すること、又は神の国の「義」を求めるイエスの霊性を啓発するような課題は山ほどある。福音的な道を辿り、反発をかっても、十字架を担い、神が望んでいる社会と人生の目的地に向かって、悪と戦いながら、善を実行することは復活祭への準備期間としての四旬節にふさわしい生き方であるに違いない。一歩を踏み出したら、取り組みがやりやすくなるから、たとえば、ゴミの縮小への賢明な工夫、又はエコ家計簿による省エネ節約、又は小教区社会活動チーム・部への参加を是非勧めたい。
姫路教会ニュース「風」 3月号 巻頭言